創業以来変わらない理念「地域社会の生活・文化の向上への寄与」を掲げ、地域の一人ひとりのお客さまと向き合い、そのニーズに真摯に応える天満屋。同社の野田氏に、カード情報非保持化サービス「Smart TG」導入のきっかけや導入後の効果などについてお聞きしました。
創業以来変わらない理念「地域社会の生活・文化の向上への寄与」を掲げ、地域の一人ひとりのお客さまと向き合い、そのニーズに真摯に応える天満屋。同社の野田氏に、カード情報非保持化サービス「Smart TG」導入のきっかけや導入後の効果などについてお聞きしました。
野田氏:岡山市に本店を構える百貨店として、店頭販売、外商部門による訪問販売に加えて、電話注文、インターネット販売等を行っています。インバウンドのお客さまについても、岡山本店においては近隣に後楽園や岡山城があることで立ち寄りもあり、高級品や家具、時計などの決済もあります。商店街とも協力しており、商店街で購入したものも免税対応できる一括免税のサービスも展開しています。

野田氏:当社では主にコールセンターや受注入力部門で、電話や外商員と呼ばれるアウトセールス担当者が回収した受注伝票を用いた「非対面でのギフト承り業務」の際に利用しています。
野田氏:主にギフト商品です。大きく分けて3つあります。お中元・お歳暮の受注、外商部門のお客さま専用商品、そして季節ごとに特別販売というカタログ販売を行っています。特別販売では、衣食住のすべてに関わる品を選りすぐってお買得価格で提供しています。
野田氏:導入台数は60台、10店舗に配置しています。9割はコールセンター部門での利用で、残り1割が各店舗で注文内容の変更を承った際の利用です。
人数については、コールセンターの常駐スタッフが10名弱、帳票作成などの周辺事務作業を含めると全体で80名弱が関わっています。
野田氏:2017年にインターネット取引に対応し、2020年3月から段階的に対面取引(店頭決済)の対応を進めてきましたが、電話注文やカタログ販売といった、いわゆる「通信販売」対応についても速やかな対応が必要だという認識はありました。
課題としては、既存のギフトシステムとの連携ができる決済端末でなければならないこと、現在の運用を大きく変えたくないということがありました。連携していない場合、金額やカード番号、支払い回数などをすべて手入力する必要があり、入力ミスのリスクが高くなることを危惧していました。
野田氏:取引実績のある決済代行事業者やギフトシステムを担当しているインテグレーターから情報収集を行い、他社で導入実績のあったSmart TGのサービスを知りました。
野田氏:Smart TGの他にタブレット決済端末、テンキーパット型決済端末の複数社で比較検討しました。
野田氏:最大の理由は、トータルの初期コストです。既存のギフト受注システムと連携ができる点ではリンク、他社さまどちらも要件を満たしていましたが、リンクの方が既存の決済代行事業者さまとの連携実績があったため、現環境をベースに非保持化機能の実装ができたことに加え、ベンダー間での役割理解やコミュニケーションがスムーズにいき、トータルの工数が抑えられた提案であったことが要因になったのだと思います。またリンクには情報提供の段階から親身に話を聞いてもらい好印象だったことも決め手の1つです。操作面については、実際にコールセンターのスタッフにも触ってもらって評価してもらいました。画面が大きく、ボタンサイズも適切で文字もしっかり見えるということで、最終的にSmart TGの端末を選択しました。
野田氏:決定から利用開始まで、約半年間かけて準備を進めました。
Smart TG への決定後、要件定義から設計、開発までに約4ヶ月をかけ、最後の2ヶ月間で検証機をお借りして実際のシステム連携テストと最終調整を行いました。
検証機での検証期間中は、実際の業務フローでの動作確認や、オペレーターの操作性確認なども並行して実施し、リリースに向けて準備を整えました。段階的にしっかりと準備期間を設けることで、現場の混乱なくスムーズに稼働開始できました。

野田氏:大きな混乱もなく、順調に導入できたという評価をいただいています。システム連携によりSmartTG端末にカード番号を入力するというシンプルな流れができました。また、確認画面があることで、カード番号や支払い回数の復唱もしっかりできるという点も評価されています。
野田氏:文字サイズの変更機能について相談させていただいたところ、すぐに対応していただけました。こうした寄り添ったサポートをしていただける点が非常に魅力的だと思います。また、ネットワーク不良などのトラブルがあった際も、1週間程度で交換対応していただけるスピード感がありがたいですね。
野田氏:通信販売の非保持化の残課題としては、受注した商品を発送した後のキャンセル処理がギフト受注システムと決済端末を連動した運用ができていない点です。現状はPOS端末で処理をしていますが、今後より良いサービスの提案を期待しています。また、非保持化対応完了後は、エンドユーザーである消費者(お客さま)の利便性向上につながる取り組みを行いたいと考えています。
店頭決済ではクレジットの他に電子マネー、QR決済、タッチ決済といった多様な決済手段に対応したいと考えていますが、それらを1つの決済端末で処理できるのが理想です。
決済端末の価格がもう少し安価になれば決済端末の統一化に取り組んでいきたいと考えています。今後もお客さまのサービス向上につながる提案をいただけることを期待しています。
取材日:2025年7月 所属、業務内容、写真、インタビュー内容は取材当時のものです。

| 社名 | 株式会社天満屋 |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役社長 斎藤 和好 |
| 本社 | 岡山市北区表町2丁目1番1号 |
| 事業内容 | 百貨店事業、クレジット事業、スポーツ施設運営事業、レンタカー事業、旅行事業、警備事業、運輸事業、印刷事業、人材サービス事業、ICT事業、建設・不動産事業 |
| U R L | https://www.tenmaya.co.jp/ |